WIT Senior Accelerator インタビュー(1)藤島さん、リクルートマネジメントソリューションズ(前半)

WITの活動を支えてくださっているWIT Acceleratorへのインタビュー。
一人ひとりとっても素敵なWIT Acceleratorが、どんなふうにWITに関わってくださっているか、ご紹介していきたいと思います!
第1回は、藤島敬太郎さん。藤島さんのプロフィールはこちら

    聴き手・文責:山本未生
    書記:小松里沙

 

1. WITに関わるようになった経緯を教えてください。

    私が勤めている株式会社リクルートマネジメントソリューションズ(以下、RMS)は、企業の人材育成、組織開発や組織変革を支援しています。我々のブランドスローガンは「個と組織を生かす」で、リクルートの中に脈々と受け継がれています。一人ひとりの「個」の可能性をどれだけ解放できるかが組織のパフォーマンスにつながるという理念を、リクルートは創業時から持っています。

    私がいまこのポジション(執行役員)になったのが3年前、2014年の4月。当初エグゼクティブ・コーチングを9ヶ月ぐらい受けていました。その中で自分のビジョンを問われていくんです。最終セッションで、「自分は結局こういうことがやりたいんだ」として作ったのがこれ(下写真)です。

藤島さん~WITラーニングジャーニーの合宿にて

藤島さん~WITラーニングジャーニーの合宿にて

    私たちはいまさまざまな企業に対して、「個と組織を生かす」ということを支援しています。幸いここではポジションとしてはリーディングカンパニーになっているのですが、「もっとできるな」と思って。「個と組織を生かす」のだったら、インパクトをグローバルの世界にもローカルの世界にも、もっと広げていきたいなと思ったのが、2015年の1月です。グローバルについては、中国や韓国に拠点を持ち展開し始めていますが、地域や社会に対しても、「どうやって人のエネルギーを解放するか」、「組織がどうやったら生き生きするか」ということをもっとやりたいと思っていました。

    そんな時に、RMSの元後輩である大橋さんが、アスイクという団体を震災後に立ち上げ、子どもたちの教育支援をしているんですが、彼と会った時に未生さん(WIT代表)の存在を聞いたんです。それで直接お会いして、これはいいきっかけだと思い、2015年1月にまずラーニングジャーニーに参加し、4月からWITにAccelerator (当時名称はPartner)としてジョインしました。

 

2.今までに他の非営利団体などに関わったことなどはありますか?

    他の団体に関わったことはないです。未生さんと会って、WITにジョインしたのが初めてですね。入ろうと思った最大のきっかけですが、私は(上図の)真ん中の企業のところにいて、ビジネスパーソンとしてNPOを私たちのビジネスで支援しようとすると、マネタイズも含めて結構いろいろと大変なことがあり、まだまだ壁も大きいんです。それだったら、自分がまず個人としてそっちに飛び込もうと思ったんです。私がRMSの今のポジションで、非営利団体に対してビジネスとしてどう支援するか考えるのは、最初の接点を作るのが難しそうだったり、収益をあげられるのかという話からは逃げられないので、個人としてまず参加することにしました。でも結局翌年には、認定NPO法人カタリバとの提携を実現できました。

 

3. WITでこれまでどんな関わりをしてきたか、それを通じて得たもの、気づきなど自由に教えてください。

    まず関わったことでいうと、これまでラーニングジャーニーに3回と、WITの投資先を決める投資委員会に参加させて頂きました。その他にもギフトホープさんとりぷらすさんのメンタリングを行い、介護離職について考えるイベント(ITOKI、WIT主催)のパネルスピーカーもしました。

    WITに集っている人たちはとても多様で魅力的で、そういう人たちから刺激を受けます。例えばギフトホープに対して、クリスティーナ(WIT Senior Accelerator)と一緒にメンタリングをしてきましたが、彼女は、常に本質的な問いに立ち戻って話すところが強いなと感じます。

    また、りぷらすに接する前は、介護の分野について知見が全然なかったので、とても学びになっています。団体のマネタイズだけを考えると、本当は(りぷらすの)デイサービスの施設に利用者にずっと居てもらった方がいいわけですが、りぷらすは「運動させて(介護から)卒業させる」ことを目指しています。しかも、単に身体を「動かす」ことではなく、利用する当事者が「どんな生活をしたいのか」という目的を考えてもらうことが大事だ、ということも新鮮です。

    逆に、(自分が)役に立てる部分も多くあると思っていて、1時間のスカイプで、橋本さん(りぷらす代表)とお話するだけで、これだけ自分が役に立てるのなら、「この1時間は自分はすごく世の中にとって有効であった!」みたいな(笑)。もちろん相手(橋本さん)からの評価も頂かないといけませんが、すごく役に立てている実感を持てるのが大きいです。

 

4. どんなところが「役に立てている」感がありますか?

    例えば、橋本さんでいうと、彼の中で思考が整理できていないときに、話すことで整理できたということだったり、自分のような第三者が介在することで、ロジックだけで片付けられない人間関係のイシューの解消に役立ったりするときに感じます。また、団体のビジョンをどうやって組織内部に伝えるかというセッションも、りぷらすの理事会で行いました。自分のこれまでの仕事の経験を活用することで、役に立てていると思います。

WITラーニングジャーニー、りぷらすへの現場訪問

WITラーニングジャーニーでのりぷらすへの現場訪問(写真右が橋本さん、左から二人目が藤島さん)

 

5. 藤島さんは、仕事柄、既にいろいろな人に会ったり、様々な刺激を得ていると思いますが、WITでの出会いには、違いはありますか?

    仕事でいろいろな人に会いますが、会っている方々は、いわゆる日本の主要な企業やベンチャーの方々や、経営者などリーダーの方たちです。しかし、それは世の中の一面でしかなく、いわゆる非営利団体は、社会課題の先端に触れている人たちだと思います。企業はどうしても収益性を見極めてから入っていくので、社会課題への取り組みは遅いです。社会課題の先端に対して意志を持って取り組んでいる非営利団体の人たちは、私にとって、すごく元気や勇気が出るという点でありがたいですし、触れている課題自体についても、なるほど、と思います。

    りぷらすが取り組んでいること(介護と仕事の両立、介護)は、日本で今後ますます起こることです。橋本さんが介護予防の講座で話してくれたことを、先日、自分の親と妻の親に話してみようと思い、「老後どういう暮らしをしたい?」と聞きました。そういうことは、りぷらすとの接点が無ければしなかったと思いますし、自分自身もこのような課題に対して目を開くことができるので、ありがたいと思っています。

(お読みいただき、ありがとうございます。インタビュー後半をお楽しみに。。。)

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