2013年は誠にお世話になりました。2014年も変わらず、
「日本の可能性に投資しようとするグローバルシチズンとの対話を通じて、日本に眠る起業家精神を鼓舞し、その資源や発想、技術を再定義し、革新を遂げることで、世界的課題を解決する社会企業をアジア圏から輩出する」
ミッションを胸に、社会起業家とともに、東北から世界へ向けてイノベーションをおこしていきます。
ともに歩む仲間が増え、社会的投資の動きが波となっていくよう、願いと決意を込めて、新春のお便りをお届けします。
1.激動の1年と、東北から世界を変えるイノベーションの萌芽
WiAにとっては、激動の1年でした。前代表加藤が心臓病で入院、続く山本への代表の交代があった中で、WiAを支援してくださっている団体・個人の皆さま、そして投資先の社会起業家のご理解、サポートなしには、今のWiAは存在していません。改めてここに御礼申し上げます。
感謝の念とともに、2013年は、私たちの活動が世界を変えうる力につながっていく兆しを見ることのできた年でもありました。2013年のハイライトを、フェースブックやウェブサイトでご紹介してきた中から、お伝えさせてください。
■ WiAが新たに4投資先を選出。外部専門家も招いてのオープンな投資委員会を開催しました。
(http://worldintohoku.org/ic218/)
■ インパクトアセスメントのプロジェクトを、NPO法人アスイク、すららネット㈱、東京大学、WiAで開始。社会企業が生み出す社会経済的価値の検証と発信をしていきます。
(https://www.facebook.com/WorldInAsia/posts/577208918981643)
■ シールズ㈱が、経産省の東日本大震災復興ソーシャルビジネス創出促進事業に採択決定。非日本人が立ち上げた団体として唯一の助成先です。
(https://www.facebook.com/WorldInAsia/posts/618091911560010)
■ 仙台でWiAの投資先ギャザリングを開催。投資先とWiAがつくっていきたい未来について語り合いました。
(https://www.facebook.com/WorldInAsia/posts/566417430060792)
■ Give2AsiaからWorld in Asiaへ、2年目の助成が決定。社会起業家への経営支援とインパクトアセスメント面のサポートを行っていきます。
(https://www.facebook.com/WorldInAsia/posts/593241800711688)
■ NPO法人アスイクと㈱すららネットが日本パートナーシップ大賞で優秀賞を受賞。WiAの非営利・営利の壁を越えたパートナーシップ構築支援が実りつつあります。
(https://www.facebook.com/WorldInAsia/posts/610547188981149)
■ ニューヨークのジャパンソサエティからWiAへの助成が決定。東北の社会起業家の持続性あるソーシャルインパクト実現に向けて尽力します。
(https://www.facebook.com/WorldInAsia/posts/625403900828811)
2.価値観の変革を志すWiAの投資先 ~ぐるぐる応援団の挑戦~
「家族が病気をしたり、介護が必要になったら、仕事はどうなるんだろう」、「子育てで仕事を辞めたら復帰できないんじゃないだろうか」 と思ったことはありますか?
『年を重ねても、あるいは子育て、介護、病気、といった様々なライフステージを迎えても、それらと両立できる働き方があってもいいはず』 とぐるぐる応援団(WiAの投資先)鹿島美織さんは言います。
リクルートでバリバリ働いてきた鹿島さんが、3.11の震災後飛び込んだ東北。リクルートを辞め、独立した彼女は、コミュニティバス事業を立ち上げ、石巻(宮城県)にコミュニティキッチン(いしのまキッチン)をオープンしました。(この辺りの経緯はこちらから:http://worldintohoku.org/kashim/)
『生産と消費の立場を行ったり来たりできる、やわらかい働き方』
『生活サイズのシェア』
そんな新しい働き方を実現したいと言う鹿島さんは、地元で雇用を生み出すこと以上の、もっと先の未来をみています。
いしのまキッチンで働くメンバーの多くは、病気を持つ家族を介護していたり、子育て中です。全員が週5日9-5時で働けるわけではありません。彼らが、それぞれのスタイルに合わせて、無理なく、そして経営的にもまわるようにキッチンを回すのは、大変なことです。でもそんな中、子育てする人、介護する人、高齢者を包み込み、生かす仕組みを実現できれば、少子高齢化は憂える将来ではなく、眠れる力を活用するチャンスになります。
経済性以外の物差しも、皆が使うようになるということは、アカウンティング(会計)の仕方も変化するということ。組織マネジメントや人材開発の視点もより多様化します。消費者側は利便性や低価格、生産者側はコストダウンなど、それぞれの論理をふりかざすのではなくて、経営と生産現場と消費現場の距離がぐっと縮まったマイクロ・ソーシャル・フランチャイジングと呼べるモデルになるかもしれません。
まだ見えぬものを感じ取り、仕組みにしようとする。そういう鹿島さんの挑戦が秘める可能性に、WiAは投資をし、実現に向かって支援を続けていきます。
3.未来志向の社会起業家支援、はじめませんか?
WiAでは、社会変革へ向けて、社会起業家への投資に参画してくださる方々を募っています。月1000円のサポートから、あなたの専門性やネットワークを生かした起業家への経営支援まで、ぜひお問い合わせください。
詳しくはこちらから:http://worldintohoku.org/get-involved/
お読みいただきありがとうございました!2014年もよろしくお願いいたします!
山本未生 WiA代表理事